2001年03月12日日本国からの自立を考えよう
カテゴリー価値ある情報」
森さんが辞めることになりそうです。
出処進退はどこの世界でも難しいと思いますが、総理大臣となるとより一層複雑で難しいようです。石橋湛山のように潔くスパッとというわけにはなかなかいきませんね。
一国を預かるリーダーとなるには、抱負経綸をきちんと考えるべき準備期間がやっぱり必要なんですね。棚からぼた餅で総理の椅子に座り、四面楚歌でその椅子から滑り落ちたこの人は進退ともに他人任せでした。個人的には人畜無害そのものだと思うのですが、総理にだけはなってはいけない人でした。
村山さん、海部さんもそうでしたが、総理は人畜無害の御輿では困ります。
「どこに進むのかは下で担いでいる連中に聞いてくれ」
これが御輿です。
リーダーの仕事でいちばん大切なことは、ディレクションです。右に行くか左に行くか、進むか、戻るかを決める。それが右顧左眄ではいけませんね。平時ならいざ知らず、いまは戦時です。「皇国の興廃、この一戦にあり」と言われた日露戦争時と同じ状況だと思うのです。
90年代の日本は「失われた10年」と言われました。でも、世紀末から世紀初頭にまたがるこの1年間は、後年、「絶望の1年」と呼ばれるかもしれませんね。
それにしても、これほどいじめられた総理もいままでいなかったのではないでしょうか。
野党、マスコミはいつものことですが、身内である与党、それに全国の自民党支部、さらに忘れていけないのは海外のメディアからも馬鹿にされ続けたことです。
あまりに激しいいじめに、森さんを守ろうと立ち上がった団体がありました。
動物愛護協会です。
もちろん、これは嘘ですが、この総理のおかげで「政治家」という仕事に携わる人たちの頭の中身が透けて見えた国民は、思わずぞっとしたのではないでしょうか。
「やっぱり、頭のいい官僚に任せないとこの国は危ないぞ」
こうなりそうな気がします。
でも、省益(局益、課益)しか考えない官僚(そうでない人もいるでしょうが)に全体の利益を調整させるのはしょせん無理というもの。
人畜無害の愚か者にも任せられないし、かといってエゴイストの知能犯に任せることもできない。わたしたちはたいへんな時代にいまいるのです。
自立人間しか生き残れない
では、どうするか。
自分のことは自分で守る、国を当てにしないことだと思います。
「パスポートがなければどこにも行けないよ」
その通りです。
日本という国が信用されているからこそ、どんな国に行ってもフリーパスで税関を通してもらえます。英語はできなくても「円語」で世界中通じます。
それを支えてきたのは経済力です。いま日本は、世界第2位の経済大国です(物価は世界一ですけれど)。
でも、このパワーもいつまで続くかわかりません。強い経済力は企業が生み出したものですが、強い企業は日本にいなくても生きていけます。本社を外国に移して、税金も外国で納めるという岡本綾子型企業が続出することでしょう。
経済力が墜落したら、「金持ってるぞ」「移民じゃないぞ」「仕事を奪うことなんかしないよ」と、日本人が信頼される要因も一緒に消えてなくなるのです。
消費税もここ10年間で15〜20%になると思います。アメリカの国債はアメリカの了解なしに売るに売れませんし、下手をすると紙くずになるかもしれません。使えない債権などいくら持っていても、子ども銀行の紙幣と同じですよね。
そのうち、税金にたかる産業と公務員しかこの国には残らないかもしれませんね。
若い方はビジネスに活用するだけではなく、近い将来の自己防衛のために語学をぜひぜひマスターしておきましょうよ。
団塊の世代以上の人たちは日本にしがみついていないと、生きていけない人たちです。けれども、若い人たちはコミュニケーション能力と専門能力さえあれば、どんな国でも生きていけます。
英語を10年近く勉強してもいっこうに話せない日本人。これもは文部省の政策だったのです。下手に英語をマスターされたら、この国を捨ててしまう人間が続出します。そうなると、税金が取れなくなってしまう。だから、英語が話せるようになる教育は絶対にしてはいけない。こういうわけです。
嘘か誠かわかりませんが、わたしはそう信じています。