2001年03月05日どうにもとまらない

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進むも地獄、退くも地獄


 株価が下がりっぱなしです。

 バブル以降最低どころか、バブル以前のレベルすら軽く下回ってしまいました。

 「ぼんくら総理退陣へのメッセージですよ」

 「いやいや、アメリカの景気が想像以上に悪いんですよ」

 「それより、日本の政官財界ともに構造改革ができていないことへの絶望感ですよ」

 どれもこれもそうだと思います。まさしく複合不況ですね。

 株価というのは景気動向を1年くらい先取りするところがありますから、大臣の方々が「そんなことはない」「それはおかしい」「日経平均は銘柄を換えたから4千円の乖離があるんだよ」と脳天気なことを言ってる間に見切ってしまったようです。

 去年4月につけた2万880円をピークに、いまや1万2261円(3/2現在)。今月末には1万円を切るんでしょうか。

 3月決算の企業は株を売るに売れない。けど、売らないとどうしようもない。もういまのうちに売っておくか。銀行は1万4500円がボーダーラインですから、真っ青だと思います。

 円安も加速してますね。

 慌てて日銀が公定歩合を立て続けに引き下げました。でも、マーケットは知らんぷり。「何をやってんだ」と文句を言っても無理です。アメリカのFRB議長グリーンスパンですら見誤って、1月から3回も公定歩合を下げ続け、これからまた下げると言ってるんですからね。

ドカ貧を怖れてじり貧の日本経済


 アメリカの景気はそうとう悪化しています。

 はっきり言って、政治的には日本はアメリカの属国ですし、経済的には最大のお得意さん。これはアメリカと一蓮托生です。運命共同体です。アメリカがくしゃみをしたら、日本は風邪を引くどころか、肺炎になります。

 年内、肺炎になるでしょう。ドルはダメ、円もダメ、となると自然とユーロが浮かび上がる。こういう構図です。

 これからは厳しいですよ。

 「一喜一憂するな」とゴルフ呆けの総理は言います。この無感性、無神経、無関心が株価下落に拍車をかけていることすら、この人は思い至らないんでしょうな。「鮫の脳味噌」どころか、まったく恐竜ですね。この愚かな人を換えたところで、参院選は与党が負けるでしょうから重要法案が通らない。衆院解散で、野党が政権についたところで、ここ1〜2年は不安定この上ないでしょう。

 政府は銀行を生かすために、その他の企業は見捨てるかもしれません。KSDなどの中小企業など助けてくれるわけがありません。

 でも、それが資本主義ですね。ものすごい出血を伴う構造改革です。政治がダメだから、とうとうこういう幕引きを迎えることになるんですね。

 ドカ貧を怖れてじり貧ですか。とうとう、来るところまできましたね。わたしはもう覚悟していましたれど・・・。

 馬鹿にしていいのは政治家だけ。政治を馬鹿にすると、こうなるという教訓です。高い勉強代につきました。でも、これは因果応報です。

 日本経済がガタガタになったあと、今度は搾取され続けてきた都市と過保護でいつまで経っても独り立ちできない田舎との戦いになるんでしょうね。それが第2ラウンドです。