2001年01月22日言あげしない国民

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ディベート能力のない人

 英語によるディベートの本をいままとめています。日本の英語教育では第一人者という人の本になる予定です。

 ディベートというとアメリカでは大統領のテレビ討論。これは国民も楽しみにしているほど人気があります。歴代の大統領はたいていデール・カーネギーの話し方教室に通っています。たいてい学生時代とか20代、30代のビジネスマン時代に高額な投資をしてマスターしているわけですね。

 これは大統領というトップリーダーだけではなく、大卒のビジネスマンなら、たいていの人が勉強しているのです。

 アメリカはものすごい自己主張の国です。部下が失敗したとき、注意しなければそれは上司が認めたと判断される国です。ですから、ブラッフィングも激しいですし、プレゼン内容も3割引きくらいで考えてちょうどいいくらいでしょう。アラブ人なら、200%引きでちょうどいいと言われています。

伝家の宝刀を抜け

 日本の政治リーダーにディベート力を期待しても無理でしょう。相手の発言など聞かず、自分の言い分をより大きな声で何度も繰り返す。大声による独り言。これがディベートなんですね。たまに加藤紘一さんのようにディベートができる人がいても、口先だけなんですね。

 「口先人間の技術。それがディベートだ。男は黙って○○ビールだよ」

 こんな風潮があります。論理で返す力がない。また、論理で聞く国民性でもない。だから、政界に波及しそうなトラブルが起こりそうだと、その元を絶とうとするわけです。

 すべては議論しない国民性。白黒をはっきりさせず、灰色のまま封印してしまう国民性が根にあるような気がします。

 それで解決するのか。解決しません。目先を眩ましてごまかすだけです。なんら根本的な解決にはなっていません。だから、何度も同じ事件が発生するわけです。

 かつてのリクルート事件よりおおがかりでいかがわしい事件が起きています。そろそろ国民も伝家の宝刀を抜くべきときが来ているようです。