2018年10月11日黒澤明没後20年記念作品「ミュージカル 生きる」

カテゴリー中島孝志の落語・演劇・タカラヅカ万歳!」

 忘れないうちに(その1)・・・名古屋原原メンバーから電話。「昨日の講義ですけどバージョンアップしてるなあ、とみなで話してました。アポがあったんですけど途中で延期しました。サイコーに感動しました」とありがたいお話。先週の博多原原とテーマは同じですけど、コンテンツをがらり変えちゃいました。博多でもう1回講義しなくちゃいけないわな。

 で、「おっしゃってた通りになりましたね。今朝は800ドル超の下げですけど、これは一時的なものですか?」
 早い話が質問。







 講義でもお話しましたけど、いったん大きく下げる。あと700-1000ドル下げてもいいくらい。で、「12月の利上げは・・・なしよ」と金融政策変更してもFRBのメンツが立つようにする、というプログラム通りの演出、と考えております。もち、中間選挙に向けて共和党が勝利するため。

 講義でもお話しましたけど、今日も大阪原原で続きをお話しますが、こんだけ「ラッセル指数(2000)」が急落するってめったにないのよ。つうか、ここんとこ、だらだら下げてたわけでね。ああ、これは・・・って気づくでしょ。しかも、こちとらSQ当日と来た。

 このインデックスは小型株の塊でしょ。ダウやナスダック、S&Pよりはるかに仕掛けやすい。これがかなり大きくだらだら下げ続ける、てえことは「暴落あり」のサインなんすよ。

 で、その通りになった。

 でも、どして? 長期金利の急騰ですよ。金利ってのは少しずつ上がる分には株式市場もポジティブなのよ。けど急騰はダメ。ロボットが機械的に売買しちゃうから。行き過ぎが必ずあります。

 さて、どうして金利が上がるの? 米国債の優良顧客である中国が米国債を買わない。ドルのプレミアが高くて日本だって買わない。儲からないもん。
 米国債が売れなきゃ金利が上がるわな。新興国はなけなしの金準備を崩して高い高いドルを買ってるわけでね。ロシアはほぼ米国債を処分しちゃった。

 ドルは強いけど米国債は弱い。金利は上がる。金利を求めてお金がアメリカに流入するけど、トランプリスクがあるしぃ。暑さ寒さも中間選挙まで、と様子見。キャッシュポジションにしてるから金価格もそれほど上がらない。上がるのはViXだけ。

 それに、ヘッジファンドの決算が近づいてまいりました。今年は5月もそうでしたけど青息吐息でしょ、彼らは。債券暴落の大損を株益で補填しないと解約者に支払えませんもの。


日本の金融機関も同じ。債券損を株式益でカバーしないとにっちもさっちもいきまへん。

 最高値つけたから売りのタイミングを図ってたわけでね。長期金利急騰によるアルゴリズム起動、暴落は2月5日と構造が同じ。

 ま、とことん下げてから上げた方が「演出」としては効果的ですよね。

 忘れないうちに(その2)・・・週末の投資研究会『ぴよこちゃん倶楽部』ですが、特別ゲストからただいま講義データが届きました。
 データがすべてを物語ります。米国株投資、長期投資に成功する法則がすべてわかります。特長をしかと理解しないとダメですな。


データは80種類。これで勘所は押さえられると思います。たくさん質問してね。



 愛してるけど「愛してる」なんて言えない。男同士だからね。本音では、いつだって自分の命を差し出せるほど愛してるんだけど。

 いまさらね。男同士だからね。気恥ずかしいし。言葉で伝えられないから、「オレがやることを見ていてくれ!」と願う。でも、息子のほうにはそんな気持ちはさらさらない。

 親の心子知らず。同時に、子の心親知らず。いつかはわかる? わかりませんよ。わからんまま、どちらも死んでいくんです。

 とってもザンネンです。だから、せめて誕生日には「生まれてくれてありがとう」とさりげなく伝えたい。メールでいいんですよ。ケーキ1個でいいんです。

 「なにこれ?」
 「お父さんがおまえにって」
 「甘いの苦手なんだ。捨てといて」

 これでもいいんです。

 どこにでもある父と子の物語。ちがうのは、30年間、休まず遅れず働かずのお役所仕事で、周囲から「何を考えて仕事してるんだか」と生きているけど生きていない初老の男が余命半年とわかるや、生きた証をこの世に残せないか、といまさらあがくわけです。


音楽はグラミー賞作曲家ジェイソン・ハウランドさん。運良く、唯一、彼が指揮する公演を満喫できました。しかも目の前。

黒澤映画といえばこの人。しかし、この映画にだけは出演してない。演じる役がないもんね。

 リスクを冒さない。言われたこともやらない。縄張り争いの中で面倒なことは「検討します」で先送りする小役人の世界。

 黒澤映画に、そしてこの作品に登場する小役人たちをバカには絶対しません。少しばかりの野心はあるけど、なにより家庭をちゃんと守ろう、という姿は立派です。なにをいちばん大切にしなくちゃいけないのか、優先順位がわかっているからです。御身大事。だれも責められないですよ。

 役人生活30年の市民課長ですから、縄張りを踏み越えちゃいけないことは百も承知。けど、超えちゃうんだなあ。

 そして、はじめて「生きる」わけです。生きるってのは力が沸々と湧き出ることです。やり甲斐、生き甲斐。死に様云々の前にまずは生き様。

 この生き様を赤の他人から知らされます。父親のことなどまったく関心もなかった息子がようやく父親を理解しよう、とするわけ。

 主人公は、自分のために公園をつくろうとしていたわけでも、市民のためにつくろうとしていたわけでもなく、息子との想い出のために粉骨砕身・・・このミュージカルではわかります。ここが黒澤映画とちがうとこね。

 映画ではナレーションを多用してましたけど、舞台では陳腐。だから「小説家」を狂言回しに巧く使ってますな。

 主人公には加賀丈史さん、市村正親さんのダブルキャスト。「小説家」も新納慎也さん、小西遼生さんのダブルキャスト。

 原理原則研究会では全9回の講義で、1回目の冒頭に『生きる』をいきなり紹介してますよね。で、去年、「来年10月からミュージカルが始まります」とお話ししました。ひょんなとこから(昔、ホリプロ創業者と仕事してたけど)、「初日のチケあるけど。最前列のど真ん中」「行きます行きます」でんがな。

 ドカーンではなくズシーンと響きました。先月死んだオヤジもオレをブランコに乗せて遊んでくれたに違いない。そうだ、覚えてる。そう感じたとたん、涙がこぼれて止まりませんでした。通夜も葬式も笑ってたのにさ。

 記憶の底の底に沈んだ「メモリー」だもの、しかたない。みな、事情を抱えて生きているわけさ。懸命にね。だから愛しいんだと思う。

 「原原」「ぴよこちゃん倶楽部」「銘柄研」のスケジューリングは演劇、落語、宝塚をすべて予定に入れてから開催日時を決めてますからね。アポをキャンセルできてラッキー。
 「加賀さん+新納さん」の初日を満喫。「市村さん+小西さん」も行かなくちゃ。

 超お勧めです。


 さて、今日の「通勤快読」でご紹介する本は「ごきゅうけいですか? ラブホスタッフの上野さん」( ラブホスタッフの上野さん著・1,080円・KADOKAWA)です。