2008年01月17日「野蛮人のテーブルマナー」 佐藤優著 講談社 1050円
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「社長の愛した数式」は1日5万人超のアクセス。今回のケースは「日清食品」です。「BizPlus」は20人の執筆者で計18万人の読者。早い話が小生のコラムがダントツ人気です。
若手ビジネスパーソン、就活生向けの毎日新聞Webサイト「中島孝志の おとなの仕事相談室」も宜しく。
洒落た装丁。お得意の「インテリジェンス」をちょちっと切り口を変えたか、と連想させますね。
雑誌「KING」の好評連載を単行本化。
インテリジェンスとは、インテリ=インター、レゴー=リードの合成語。早い話が行間を読むということね。あれとこれとそれとの切れ端を紡ぐ合わせて1つの「仮説」を立てる。そして、検証していく作業・・・といえるかもしれません。
さてと、外務省には飯倉別館という「裏迎賓館」があって、そこには8000本のワインがあるんですね。鈴木宗男さんがその内訳を議会で追及したけどとぼけてた。
レストランでは、価格1本10万円の「シャトー・ムートン・ロートシルト1998」もある。で、食事は吉兆からの仕出し。タキシード姿の執事、フロアは絨毯が敷き詰められてる。
表向きの理由は、外国要人の接待。けど、ホントは政界工作、マスコミ工作ときわめて内向き。「自己保身」のために懸命だとか。
2006年11月23日、ロンドンでロシア連邦保安庁のリトビネンコ(元中佐)が暗殺されました。
ロシア諜報機関のしわざ? プーチンの差し金?
著者はこれには懐疑的。インテリジェンスには独自のテーブルマナーがあるからだとか。
暗殺などの謀略工作は、それによってだれが得するか・・・を読む。これが基本。
ロシアがリトビネンコを殺してもメリットは少ない。「ロシアはおっかない」「政敵を毒殺する国だ」というネガティブ宣伝になるだけ。
どの国の機関でも、暗殺はもっぱら交通事故、自殺を装うことがポピュラーなのね。しかも、中東や中南米などのいい加減な捜査しかしない国におびき寄せてやるわけ。
それでも用心深いターゲットが国外に行かない場合、自殺にみせかけるわけね。
なにより、インテリジェンスのテーブルマナーではいきなり暗殺なんてのはめったなことではやらない。
まずは「警告」から。
たとえば、家に帰ると応接間の絵画がずれていたり、灰皿に知らない吸い殻が残っていたり・・・。
このシグナルを無視すると、車のガラスが割られたり、旅行中に冷蔵庫のコンセントが抜かれて食品が腐っていたりする。実害はあるけれども、身体に危害が及んだわけではありません。
この辺で手を引かないとどうなるか?
今度は手痛い警告に切り替わる。著者の経験では、モスクワで車を運転しているとオーバーヒート。ボンネットを開けると、冷却用のファンとつながる電線が切られていた・・・。
実は先々週、私の車も工作されてしまったんです。走っていると、いきなり、目の前から白い煙がモクモク。火花がチラチラ。
おぉ、爆発だ! ダイナマイトが仕掛けられた! 慌てて車を止めて離れる。学生時代、毎年、自衛隊に体験入隊してたから、匍匐の姿勢で待機。
爆発したら前の店舗に火が移り延焼は免れません。「まさかのときのJAF」を呼び、同時に110番・・・周囲に工作員がいないかどうかチェックしながら待つこと30分。
「これ、オーバーヒートだね」
「爆発物では? ものすごい白煙と時々火も見えました」
「そんなことない。オーバーヒート」
ボンネットを見ると、中はとっても綺麗。??? いまどき、外国車とはいえ、オーバーヒートなんかするか? 巧妙な工作だ。しかし、だれが・・・。
だれが得をするか? 私が困って得するのは・・・。あまり見あたらない。
最近、妻に悪口を言った覚えはないし、愚息にもお年玉はやったはずだし。「家を出れば7人の敵がいる」というけれども、人畜無害の私には味方しかいない。
1991年、著者はリトアニア政府から国家独立に貢献した人として勲章を授与されたことがあります。KGBから警告を受け、軽視してたら、バーで2人連れの男。
「日本人か? リトアニア独立に乾杯だ」
もちろん、ここはリトアニアの首都ビリニュス。一気に飲んだところで、猛烈な睡魔。
「おい、行動には気をつけるんだな。まだソ連は存在するんだ」
翌朝7時に目覚めたものの身体が動かない。午後3時になってようやく身動きできるようになった。
う〜ん。野蛮人の世界には掟がある。このテーブルマナーを守らないと命がなくなる、ということですな。
それにしても、やっぱ気になるオーバーヒート。
「社長の愛した数式」は1日5万人超のアクセス。今回のケースは「日清食品」です。「BizPlus」は20人の執筆者で計18万人の読者。早い話が小生のコラムがダントツ人気です。
若手ビジネスパーソン、就活生向けの毎日新聞Webサイト「中島孝志の おとなの仕事相談室」も宜しく。
洒落た装丁。お得意の「インテリジェンス」をちょちっと切り口を変えたか、と連想させますね。
雑誌「KING」の好評連載を単行本化。
インテリジェンスとは、インテリ=インター、レゴー=リードの合成語。早い話が行間を読むということね。あれとこれとそれとの切れ端を紡ぐ合わせて1つの「仮説」を立てる。そして、検証していく作業・・・といえるかもしれません。
さてと、外務省には飯倉別館という「裏迎賓館」があって、そこには8000本のワインがあるんですね。鈴木宗男さんがその内訳を議会で追及したけどとぼけてた。
レストランでは、価格1本10万円の「シャトー・ムートン・ロートシルト1998」もある。で、食事は吉兆からの仕出し。タキシード姿の執事、フロアは絨毯が敷き詰められてる。
表向きの理由は、外国要人の接待。けど、ホントは政界工作、マスコミ工作ときわめて内向き。「自己保身」のために懸命だとか。
2006年11月23日、ロンドンでロシア連邦保安庁のリトビネンコ(元中佐)が暗殺されました。
ロシア諜報機関のしわざ? プーチンの差し金?
著者はこれには懐疑的。インテリジェンスには独自のテーブルマナーがあるからだとか。
暗殺などの謀略工作は、それによってだれが得するか・・・を読む。これが基本。
ロシアがリトビネンコを殺してもメリットは少ない。「ロシアはおっかない」「政敵を毒殺する国だ」というネガティブ宣伝になるだけ。
どの国の機関でも、暗殺はもっぱら交通事故、自殺を装うことがポピュラーなのね。しかも、中東や中南米などのいい加減な捜査しかしない国におびき寄せてやるわけ。
それでも用心深いターゲットが国外に行かない場合、自殺にみせかけるわけね。
なにより、インテリジェンスのテーブルマナーではいきなり暗殺なんてのはめったなことではやらない。
まずは「警告」から。
たとえば、家に帰ると応接間の絵画がずれていたり、灰皿に知らない吸い殻が残っていたり・・・。
このシグナルを無視すると、車のガラスが割られたり、旅行中に冷蔵庫のコンセントが抜かれて食品が腐っていたりする。実害はあるけれども、身体に危害が及んだわけではありません。
この辺で手を引かないとどうなるか?
今度は手痛い警告に切り替わる。著者の経験では、モスクワで車を運転しているとオーバーヒート。ボンネットを開けると、冷却用のファンとつながる電線が切られていた・・・。
実は先々週、私の車も工作されてしまったんです。走っていると、いきなり、目の前から白い煙がモクモク。火花がチラチラ。
おぉ、爆発だ! ダイナマイトが仕掛けられた! 慌てて車を止めて離れる。学生時代、毎年、自衛隊に体験入隊してたから、匍匐の姿勢で待機。
爆発したら前の店舗に火が移り延焼は免れません。「まさかのときのJAF」を呼び、同時に110番・・・周囲に工作員がいないかどうかチェックしながら待つこと30分。
「これ、オーバーヒートだね」
「爆発物では? ものすごい白煙と時々火も見えました」
「そんなことない。オーバーヒート」
ボンネットを見ると、中はとっても綺麗。??? いまどき、外国車とはいえ、オーバーヒートなんかするか? 巧妙な工作だ。しかし、だれが・・・。
だれが得をするか? 私が困って得するのは・・・。あまり見あたらない。
最近、妻に悪口を言った覚えはないし、愚息にもお年玉はやったはずだし。「家を出れば7人の敵がいる」というけれども、人畜無害の私には味方しかいない。
1991年、著者はリトアニア政府から国家独立に貢献した人として勲章を授与されたことがあります。KGBから警告を受け、軽視してたら、バーで2人連れの男。
「日本人か? リトアニア独立に乾杯だ」
もちろん、ここはリトアニアの首都ビリニュス。一気に飲んだところで、猛烈な睡魔。
「おい、行動には気をつけるんだな。まだソ連は存在するんだ」
翌朝7時に目覚めたものの身体が動かない。午後3時になってようやく身動きできるようになった。
う〜ん。野蛮人の世界には掟がある。このテーブルマナーを守らないと命がなくなる、ということですな。
それにしても、やっぱ気になるオーバーヒート。