2008年01月18日「エイガ批評宣言」 江頭2:50著 扶桑社 1260円

カテゴリー中島孝志の通勤快読 年3000冊の毒書王」

 エガちゃん好っきゃねん。バイアグラ飲みすぎて死にそうになったりね。
 あのタイツ姿はテリー伊藤さんのアイデアらしいね。元々、全身タイツだったのよ。
「せっかくいい動きしてるんだから、筋肉の躍動感をもっと見せてよ」
 で、下だけタイツになったというわけ。
 考えてみりゃ、小島よしお&増谷キートン(知ってる?)の原型みたいなもんだったんだな。

 エガちゃんの方針は、「1クールのレギュラーよりも1回の伝説」なんだって。一瞬に賭けるハンターみたいなもんだ。こりゃ、狩猟民族ですな。

「コメディ映画で笑えたのはやっぱマルクス兄弟だ」というのもわかるなぁ。
 笑いって予定調和がみえみえじゃ笑えないモノ。欽ちゃんを笑えないのは作る笑いだから。それ、欽ちゃんがいちばんよくわかってる。だから、「素人いじり」をはじめたんだと思う。
 素人がいちばん面白い・・・ということにいちばん早く気づいた人だよ。

 笑いの難しさは、やっぱ「出会い頭」にあるんだよね。いま、バラエティ番組でもお笑いコンビが切り売りされてるのは、この「出会い頭」を逃さず捕まえられる反射神経のいい芸人だけが欲しいのよ。
 
 さて、本書は大の映画好きのエガちゃんによる本邦初の映画評論本。
 はっきりいって、かなりかぶってます。よっぽど好きなんだろうね。かなり観てますよ。感性いいです。感心します。

「ブラッド・ダイヤモンド」て映画があんの。デカプリオ主演ね。
 アフリカの紛争地域で反政府軍の資金源として採掘される違法ダイヤのことを言うんだ。
「たった1個のダイヤをめぐって、原産国じゃいったい何人死ぬんだ? カラットじゃなくて何人の血が流れたかで値段を決めろ!」だってさ。

 ベルギーや南アフリカの関係者に聞かせてあげたいね。デビアスなんてどう答えるだろう?

 ドイツ映画の「善き人のためのソナタ」を激賞してますな。これ、同感です。以前、このブログでも紹介したよね。

 ベルリンの壁崩壊直前。東ドイツの諜報員ヴィースラーが盗聴対象の劇作家をマーク。で、彼がかけた曲(「善き人のためのソナタ」)を聴こうとヘッドフォンをつけた。
「その瞬間、It's a Sonyってロゴが見えた」だって。
 これ、私もまったく同じでした。このシーン、ポスターにも使われてるんだけど、「あれれ、ソニー? くくく」って笑っちゃったもの。

「世界最速のインディアン」は観てないなぁ。今度、観ようっと。200円高。