2013年12月16日世間の評価なんぞに一喜一憂してたらいかん。。。

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 『八重の桜』が終わりましたなあ。最初から最後まで見ましたよ。黒田官兵衛も楽しみでんなあ。。。

 最終回、生瀬勝久さん演じる勝海舟が「江戸は無血開城したとかいいやがるヤツがいる。戊辰戦争で会津がどれだけ血を流したか知らんのだ」というようなセリフがありましたね。



 ヤツというのは福沢諭吉のこと。『痩せ我慢の説』で福沢諭吉にけちょんけちょんに非難されましたから。

 海舟は「行蔵は我に存す」と回答しました。幕末維新のとき、海舟は江戸を内乱で火の海にしないよう、西郷隆盛を相手に談判。江戸城を無血開城。つまり、官軍に勝ちを譲ったわけです。

 で、「官軍と剣も交えず最初から膝を屈っするとは、武士として、幕臣として、情けないではないか」と非難したのが福沢でした。

 「毀誉は人の主張、我に与(あずか)らず、我に関せずと存じ候。各人へ御示し御座候とも毛頭異存(もうとういぞん)これなく候」

 平たく言うと、おいらの行動はおいらの信念によるものさ。けなしたりほめたりはどうぞ勝手にやっとくれ。そんなものはどうでもいいのさ、つうわけ。

 武士がてめえの命を賭けてやったことをたかが学者風情にとやかく言われる筋合いはねえんだよ、と尻をまくったわけですな。

 当時の福沢は世論そのもの。オピニオンリーダーちゅうヤツでしたからね。 

 海舟は『氷川清話』の中でこんなことを述べてます。

 「高いときもあれば低いときもある。上がり下がりするのがそ相場だ。人間は相場だよ。
 おれをごらん、いまから二十年前は徳川宗家を売った大悪人大反逆人だった。それから二十年経って、いまは伯爵勝安芳だ。もう十年してごらん、あのおいぼれはまだ生きているかとけちょんけちょんにいわれるのが関の山だよ」

 斜に構えた物いいですけど、海舟流の謙虚さが見え隠れしてまんなあ。世間の評判なんぞに振り回されてもしょうがない。おいらは一喜一憂なんてしないぜ、というわけね。

 さて、次回大河ドラマは「黒田官兵衛」。つうことは、半兵衛や本多正信、恵瓊や天海、快川なども登場するんでしょうなあ。。。また見なくっちゃ。


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